argue は文脈によってニュアンスが大きく変わる単語です。本質的には、argue は「自分の主張を通そうとして、強い根拠や感情をぶつける」というエネルギーの流れを指します。
大きく分けて、以下の3つのパターンで整理すると分かりやすくなります。
- 「口論する・言い争う」(感情的・対立的)
前置詞 with(人と)や about(物事について)を伴うことが多く、論理的というよりは感情的なぶつかり合いを指します。
Example: They are always arguing about money.
(彼らはいつもお金のことで言い争っている。)
- 「議論する・主張する」(論理的・学術的)
argue that… という節を伴う場合、これは非常に知的な活動になります。単に話し合う(discuss)のではなく、「証拠を提示して、ある結論が正しいことを立証しようとする」という強い意味を持ちます。
Example: Some philosophers argue that moral facts do not exist.
(道徳的事実は存在しないと主張する哲学者もいる。)
- 「説得する」(目的志向)
argue someone into/out of doing という形で、「説得して〜させる/〜するのをやめさせる」という意味になります。
Example: She argued him out of resigning.
(彼女は彼を説得して辞職を思いとどまらせた。)
他の単語とも比較しておきましょう。
discuss 最も一般的。単に意見を出し合う(感情的な対立は含まない)。
debate 公的な場での討論。ルールに基づき、賛否両論を戦わせる。
argue 自分の意見の正当性を強く押し出す。主観や信念が強く介入する。
quarrel 完全に感情的な「喧嘩」。論理性はほぼ失われている。
おまけ:論文や学術書で “It can be argued that…” という表現が出てきたら、それは単なる「議論」ではなく、「〜という主張が(論理的に)成立しうる」という、著者による確信に近い提案を意味します。