若い頃、年上の人に日本語を直されたことがあったが、最近は逆に若い人の日本語が気になることが多くなった。

それだけ年をとったということだ・・・で済ませてもいいのだが、若い人でも「正しい」日本語を使うことのできる人も(たまに)いる。(そういう若者は珍しいので、すぐ恋してしまう、笑。)

それに、僕は間違いをあげつらうことに関心があるわけではなく、最近流行の日本語に、ある一定の傾向があると思うので、今回はそれについて語ってみたい。

言葉がたえず変化していることくらい、僕だってわかっている。たとえば「重複」という表現、昔は「ちょうふく」が正解で、テストで「じゅうふく」と書くと✖になったものだ。「言葉が変化」といえば聞こえがいいが、これなんか、世の中が漢字読めない人に合わせて堕落したのだ。僕は今でもそう思っている。

さて、表題の「最近流行している日本語」を列挙して検討してみよう。

まずは「~の方」である。これは最近ではなく何年も前から使われているが、同じ職場の同僚(しかも40代くらい)が会議で、「来週のプロジェクトの方、よろしくお願いします。」みたいなのを連発するので、正直聞くに堪えない。「プロジェクトを」と言えばいいではないか。

次に、これは最近だと思うが、「〇〇大学が私を輩出しました」という言い方が流行っていて、びっくりである。「輩出」とは「〇〇大学はノーベル賞学者を輩出しました。」のように、第三者に敬意を払う場合に使う表現であって、自分にそんなに敬意を払ってどうするの?という感じだ。

三番目は「~界隈」という言い方で、実は直接使われたことはないのだが、「界隈」という語も、状況描写などで第三者などに対して使うものであって、自分を紹介したりする時に使うものではないと思う(まあ国語学者ではないので、正確なところはわかりませんが。)。

これら3つに共通するものは何かというと、自分や他者のことをストレートに言うことを避けているという点だ。

「来週の約束忘れないでね。」より「約束の方よろしく」の方が、柔らかく響くのかもしれない。「輩出」も「自分が〇〇大学を出ました」とまともに言うのが気恥ずかしいのかもしれない。「界隈」についてはもう全然わからないが、仲間のような仲間でないような曖昧な関係が、今の若者は好きなんだろうな。。。

「なんなら」という言葉の誤用も、ものすごく気になるが、これはまた次回にしよう。

あ、偉そうに言っている僕の日本語が間違っていても許してください。

投稿者 shobota

都立高校で40年以上英語を教えている教員です。哲学や倫理に関心があります。

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