seeは常に「見える」という意味になるとは限りません。特に後ろにthat節が付くときには、注意が必要です。今回はタイトルにある例文を使って、使い分けを研究してみましょう。
- 動詞の時制とニュアンス
I saw that you went upstairs.「あなたが2階に上がっていくのが見えた。」
においてwentは単純過去形で、動作が完了した事実を述べます。「あなたが2階に上がった」という結果に焦点を当て、動作の進行や「上がっていく」過程の観察を強調しません。
日本語の「上がっていく」は、動作が進行中で方向性(上へ)を持つニュアンスを含みますが、wentではその進行感が失われます。そのため、I saw you going upstairs.(現在分詞で進行中の動作を強調)の方が適切です。
I looked up and saw that he was approaching me. 「私が顔を上げると彼が近づいてくるのが見えた。」
において、was approachingは過去進行形で、動作がその時点で進行中であることを表現します。「彼が近づいてくる」という動作の継続性や方向性を捉えており、日本語の「~てくる」のニュアンスに合致します。
この場合、saw that …の構造も、「見上げたときに彼が近づいているのに気づいた」という観察の瞬間を自然に描写します。
- thatの役割と文脈
I saw that you went upstairs.
においてthatを使うことで、「あなたが2階に上がったという事実を見た」とやや間接的に聞こえる場合があります。日本語の「上がっていくのが見えた」は直接的な動作の観察を強調するため、that you wentは硬く、動作のダイナミズムが伝わりにくいです。
I looked up and saw that he was approaching me.
においてもthatを使いますが、was approachingが進行形であるため、動作の流れや観察の瞬間が生き生きと伝わります。thatは「見上げた結果、彼が近づいている状態を認識した」という文脈で自然に機能します。
- 動作の種類と日本語との対応
「上がっていく」(go upstairs)は、方向性(上へ)と進行感を持つ動作で、英語ではgoing upstairsのように現在分詞を使うことでそのニュアンスを再現します。
「近づいてくる」(approach)は、話者に向かってくる動作で、英語のwas approachingがその進行感と方向性を自然に表現します。日本語の「~てくる」と英語の進行形が相性が良いため、この文は自然です。