「TBSK管弦楽団 第16回定期演奏会」へ行ってきました。会場は横浜みなとみらいホールです。
TBSK管弦楽団は、2011年8月に発足したアマチュアオーケストラで、近年着実に実力を向上させている団体です。
曲目は、リヒャルト・シュトラウス「英雄の生涯」と、ドミトリ・ショスタコーヴィチ「交響曲第15番」でした。
私がアマのオケに足を運ぶのは、慶應義塾ワグネル・ソサィエティー・オーケストラに続き2回目です。
それにしても、アマチュアがオーケストラをやる意義はどこにあるのでしょうか。
まず、オケのメンバー自身に関しては、今回のような大作に挑戦することで、個々の技術やアンサンブル力が飛躍的に向上し、音楽を通じた感情の探求や解釈力が養われます。また、複雑な作品に取り組むことで団員の絆や協力が深まります。
次に、聴衆に対しては、安価で音楽を地域やコミュニティに広めることになり、クラシック音楽の文化を次世代につなぐ役割を果たします。
さらに、メンバーと聴衆両方にかかわる問題として、演奏を通じて団員自身や聴衆が自分の人生や価値観を振り返るきっかけとなります。特にアマチュアはプロと異なり、音楽を「生活の一部」として楽しむため、個人的な感情や個人の人生経験を音楽に投影しやすく、それがダイレクトに聴衆に伝わります。
アマチュアは金銭的報酬ではなく、「音楽への愛」で演奏します。その純粋な情熱は、プロとは異なる温かみやエネルギーを生み、聴衆に新鮮な感動を与えるのです。
さて、本日の演奏会のテーマは、「人生の振り返り」でした。2つの曲がこのテーマにどう関係しているでしょうか。
まず「英雄の生涯」ですが、この曲は、シュトラウス自身の人生を「英雄」として描いた自伝的な交響詩です。英雄の旅路、愛、戦い、そして最終的な内省と達成を通じて、人生の成功と葛藤を振り返ります。特に終盤の静謐な部分は、英雄が自身の業績を回顧し、穏やかな境地に至る様子を表現しており、「人生の振り返り」に強く響きます。
次にショスタコーヴィチ「 交響曲第15番」ですが、これはショスタコーヴィチの最後の交響曲で、彼自身の人生や音楽的キャリアを振り返るような内省的な作品です。この曲には過去の自身の作品や他の作曲家の引用が含まれており、人生の終焉と回顧を象徴しています。特に終楽章の静かな終結は、死や時間の経過を思わせ、「人生の振り返り」というテーマに深く結びつきます。
TBSK管弦楽団の演奏は音色、リズム共に大変見事なもので、学業や仕事の合間にこんな高いレベルまで仕上げられたのは大変なことだと思いました。とても素敵な演奏会で気分が良くなり、帰りにジェラートを食べて帰宅したのでした。
