「将来こともが科学者になる」を英訳する際に上記のどちらが正しいのでしょうか?
文脈によりますが、一般的な違いは次の通りです。
will become は「将来〜になるだろう」という未来の予測や意志を表すので、
→ My child will become a scientist.(私の子どもは将来科学者になるだろう)
のように使うのが自然です。
becomes は現在形で、習慣・一般的な真理・確定した未来を表すときに使われます。たとえば
→ If my child studies hard, he becomes a scientist.(もしよく勉強すれば科学者になる)
のように、条件文など特別な構文の中で使う場合です。
一方、hope(や expect, believe など)には未来を含意する性質があるため、節内でさらに will を使うのは過剰になります。そのため従属節では未来のことを表しても will を使わずに現在形を用いるのが普通です。たとえば、
I hope my child becomes a scientist.(子どもが科学者になるといいな)
→ 「becomes」は文法的には現在形ですが、意味は未来を指しています。
ですから、hopeとbecomeは、文法的には別の型に分類されます。この区別は意味論的というより、動詞が時間的含意(tense implication)を内包するかどうかの違いと考えると整理しやすいです。
becomeのような動詞でwillが付かない代表的な用例を挙げてみましょう。それらは「未来の予測」ではなく、一般法則・習慣・条件文・叙述的現在などの文脈に限られます。
一般的真理・性質の表現
- Water becomes ice at 0°C. (水は0度で氷になる。)
→ 物理法則的な内容。未来ではなく普遍的事実。
条件文での未来含意
- If he studies hard, he becomes a good scientist.
(もし一生懸命勉強すれば、優れた科学者になる。)
→ 文法上は現在形だが、条件節によって未来的意味を帯びる。
物語・実況・叙述的現在
- Suddenly, he becomes very quiet. (突然、彼はとても静かになる。)
→ 物語文や実況での「現在形=現在の出来事として語る」用法。
時間的比喩や心理的変化を表す現在
- It becomes clear that she was right. (彼女が正しかったことが明らかになる。)
→ 現在形でも「今この瞬間の変化」を描写。
このように、未来を指す場合以外では will を省いて現在形 becomes が自然に使われます。逆に、「これから〜になるだろう」「将来的に〜になると思う」といった予測の意味なら、必ず will become が必要です。
hope型の動詞でもwillを入れなければいけない主なパターンも挙げてみましょう。ただしこれらは例外的で、意味上の焦点が「話し手の希望そのもの」ではなく「相手の意志・行為」などにある場合に限られます。
相手の意志・決意を指す場合
- I hope you will come to the party. (君が来てくれるといいな。)
→ 「来る」という未来の出来事よりも、「来るつもり・意志」を強調している。
→ I hope you come to the party. も文法的にはOKだが、やや事実的・形式的。
命令や依頼に近い丁寧表現としての will
- We hope you will understand our situation.
(私たちの事情を理解してくださるよう願っています。)
→ will が入ることで、相手への敬意・柔らかい要請のニュアンス。
主節と従属節で時制のずれが大きい場合
- I hoped he would become a doctor someday.
→ 過去の「希望」を述べるので、時制一致のために would(=過去の will)を用いる。
まとめると、「hope + 現在形」=事実的な希望(中立的)、「hope + will」=相手の意志・行為への期待や丁寧さを含む希望、という使い分けになります。