「賄賂を受け取る」を英語の直す場合、takeかacceptを使うのが普通ですが、receiveに関しては不可と言う本と、可という本があります。実際のところどうなのでしょうか。
(たとえば『例解和文英訳教本』では不可になっていますが、ウィズダム英和辞典にはreceiveも載っています。)
この場合、ニュアンスの違いと実際の用法を区別する必要があります。まず一般的な傾向として、
take a bribe:最も自然で口語的・現実的な表現です。新聞や報告書、証言などで最も多く使われます。
例:The official was arrested for taking bribes.
accept a bribe:やや形式的で、倫理的・法的な文脈で好まれます。
例:He was convicted of accepting a bribe from the contractor.
receive a bribe:文法的には可能ですが、かなり不自然に響くことが多いです。実際の英語コーパス(COCAやBNCなど)では使用頻度が非常に低く、「受動的に賄賂が届いた」というような奇妙なニュアンスを持ちます。
したがって、「可」と書かれている本は形式的には誤りではないですが、実際の英語運用ではほとんど使われず、不自然に感じられるのが現状です。文脈が「受け取る」ことそのものを強調する場合(例:受領記録など)を除けば、takeまたはacceptを使うのが自然です。
主要な英語コーパス(特に COCA=Corpus of Contemporary American English と BNC=British National Corpus)などで確認された使用頻度と文脈を要約します。
■ 頻度比較(概算)
表現 COCAでの出現数 用法傾向
take a bribe / bribes 約300件以上 最も一般的。報道・小説・法廷記録などで頻繁に使用。
accept a bribe / bribes 約150件前後 公式・法的文書で多い。ニュース記事にも多い。
receive a bribe / bribes 約10件未満 ごく稀。ほとんどが非母語話者の文や翻訳調の文で出現。
■ 実際の例文
◎ take a bribe
The inspector was caught taking a bribe from a local businessman.
→「賄賂を取っている最中に捕まった」— 直接的で自然。
◎ accept a bribe
The mayor denied accepting any bribes during his term.
→「賄賂を受け取ったことを否定した」— 法的・公式文脈。
△ receive a bribe
He was accused of receiving a bribe from the company.
→文法的には正しいが、ネイティブには「翻訳調」または「非自然」に響く。普通は accept に置き換える。